この度、第42回住まいのリフォームコンクールにおいて、

私たちが手掛けた「新旧混成 旧耐震建物の再生モデル タウンビラ摂津」が

「住宅金融支援機構理事長賞」という栄誉ある賞を受賞いたしました。

受賞プロジェクト概要

• 設計: 今野広大再生建築設計

• 施工: ニーズワン

プロジェクトの主な特長

1. 既存建物の有効活用: 既存の建物の大きさを維持することで、貸付面積の減少を防ぎました。

2. コスト削減: 新築の約70%の予算で再生を実現。

3. 工期短縮: 建て替えと比較して工期を大幅に短縮し、無収入期間を最小限に抑えました。

4. 品質向上: 内外装および耐震性能は新築同等以上を確保。

5. SDGsへの貢献: CO2排出抑制、廃材・廃棄物の再利用を通じて、持続可能な社会に貢献しています。

高く評価されたポイント

今回のプロジェクトでは、居住しながらの工事という、特に耐震改修においては大きな負担が伴う中で、

延床面積を1284.57㎡から1334.55㎡へ増加させつつ、耐震補強を施し、

建物の健康寿命を大幅に伸ばした点が特に高く評価されました。

また、新宿区で初となる「建築物の耐震改修の促進に関する法律に基づく認定」手続きを完了。

建築基準法上の増築確認申請で問題となる既存不適格事項(構造耐力、高度地区、2以上の直通階段)を、

現行法の遡及適用を受けずに維持しながら増改築申請を行い、再度の検査済証取得に至った点も特筆されます。

これらの複雑な申請をクリアしたことで、助成金や融資の活用が可能となり、

放置すれば廃墟となりかねない建物の再生を実現しました。

資金調達の課題を法的な枠組みの中で解決し、建物の将来性を明確にした上で、

居住者の方々の生活を維持しながら工事を進めた一連のプロセス全体が、

今回の受賞につながったと考えております。

総評では、審査員であるイン・ハウス建築計画代表の中西様より、特に高い評価をいただきました。