コンクリート中性化深さ試験とは、簡単に言うとコンクリートの劣化がどれだけ進んでいるかの指針です。
コンクリートは本来強アルカリ性です。ですから中の鉄筋は錆びません。
ところが躯体にひび割れが発生して酸性雨が侵入したり空気中の酸素が侵入したりして徐々に中性化が進みます。
コンクリートが酸性に近づくと鉄筋が錆びる危険がある。とした試験です。
試験方法は壁のコンクリートを切り出して薬品を塗布します。
中性化が表面から何ミリ浸食しているかを確認します。
いろいろなデータをもとに現状は大丈夫なのか大丈夫ではないのかという判定が出ます。
ただし「大丈夫ではない」判定が出たことは今までに見たことがありません。
もしもNG判定が出た場合は建て替えを検討しなければなりません。
しかし近年ではこの「中性化深さ」自体が意味のない検査と言われ始めています。
理由は中性化したコンクリートであっても中の鉄筋が錆びることが無いからです。
鉄筋が錆びるには空気中の酸素が必要なのです。
だた結果的に築年数の経過した“中性化が進行した”マンションはひび割れや欠損が多く、
鉄筋が空気に触れることとなり鉄筋が錆びてしまいます。
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マンション大規模修繕のニーズワン
営業部 黒澤