折角のゴールデンウィークという事で、本州の最北県、青森まで一人旅してきました。
予定こそ年明けからしていたものの、一人旅のモットーとして計画は詰め過ぎないというのがありましたので、
ほぼノープラン、ほぼ行き当りばったりでふらふらあちらこちらと。
連休中でありまた弘前の桜がピークな時節でしたので、ホテルはどこもいっぱいで、満足に床に就けたのは一夜
のみ。何とか健康ランドに飛び込んで雑魚寝で眠る日々でした。
そんなこんなでバックパックを担いで青森各地を転々とし、弘前の桜筏や、白神山地のブナ原生林、八甲田山を
越えて奥入瀬渓流から十和田湖まで、果ては混浴酸ケ湯温泉ヒバ千人風呂。流石本州の端っことも言うべき広大な
大自然と秘境感が脳味噌をぐよぐよ揉み解していくといった感じです。
白神山地を孤独と熊に怯えながら獣道然とした山道を行進している時は、五感が鋭敏に研ぎ澄まされていくのを
感じました。
雨後の泥濘が足を取るせいか、観光客はほとんどおらず、一時間に一度ぐらいの割合で擦れ違うトレッキングの
人達が心細さを紛らわせてくれます。
都会では外に出るだけで数十数百の人間の顔が目に飛び込んでくるので、何とも貴重な経験です。続いて足の疲れ
も取れやらぬまま向かった奥入瀬渓流全長15kmの道のり。こちらも中々に壮観でした。
白神山地より比較的に観光客の増したこのコースですが、ぐんぐん歩けばやがて疎らになり、孤独なハイキングへ
と姿を変えました。
せせらぎと瀑布とが入れ代わり立ち代わり流れるこの渓流を越えた先、まさしく疲労が頂点に達した時、遠く奥の
方でちらりと豁然たる十和田湖の波間の煌めきがどれほど感動を呼び起こしたのか、にわかに筆舌には尽くしがた
い。半ば駆け足で子ノ口水門を抜けて、海の如くに広がる湖畔と落輝とを茫然と眺めました。
アクシデントこそ多かったですが、現地の寿司屋で市民の老夫婦と飲み明かしたり、同じく一人旅の人と池の淵に
腰かけて情報交換したりと、実に満足のゆく旅でした。
ただ青森を遊び尽くせなかったのが悔やまれますので、次こそ、雨で途中断念した白神崩山踏破と、恐山や下北
半島大間町のマグロ、不老ふ死温泉などもっと色々チャレンジしてみたいです。
夏は熊野古道を辿ってお伊勢参りにチャレンジしてみても良いかもしれません。
マンション大規模修繕のニーズワン
工事部 櫻井