ヤモリを飼っていました。
和名はヒョウモントカゲモドキ。英名はレオパードゲッコウ。
妹が「ヘテロ」と呼び始めて、いつしかその相性が定着していた、20センチ強の海外ヤモリです。
中学生の頃に購入して、かれこれ9年、ずっと我が家のリビングの隅っこで小さくもぞもぞ生きていました。
そんなヤモリが、つい先日死にました。近頃は視力も衰え、餌も満足に食べられず、ケージにあるシェルターの
付近で心許なくうずくまっていたので、この瞬間が近い事は何となく察していました。
その日は食欲のないヤモリの為に、爬虫類屋で餌のコオロギを購入していました。
早速ピンセットで食餌させようとするも、顔を振って嫌がるばかりで、例え口に入っても吐き出していました。
気温の問題かと思い、温めた掌の上でヤモリの体温調節を試みましたが、力なくキーキー抵抗するばかりで効果
はありませんでした。
その夜、ガラスケースの中で、手足をぐったりさせて死んでいました。
別に涙するほど悲しいわけではありません。犬や猫とは違って、懐くというわけでもなく、家族みたいに扱って
いたというわけでもありませんでした。
ただ、家族でなくとも、居間の風景の一部として、ヤモリは私が学生から社会人になるまでの間ずっとそこにあり
ました。空寒い寂しさが今の風景にはあります。
ティッシュに包んで、まだケースの中に安置しています。これから処分をしようと思います。
マンション大規模修繕のニーズワン
工事部 櫻井