工事部スタッフ

「捨てる」 話 1

物が捨てられない・・・

 私も古い人間なので、周り人達から、常に『もったいない』という言葉を言われ続けて

育って来た。

そして、それが体に染み込んで、物が捨てられない人間になってしまった。

昔は、物が貴重な時代であり、今のような大量生産、大量消費の時代が来る前は、物の

流通は少なく、価格も高価で、物は寿命が来るまで使い切り、それを更に再利用し、完全

に寿命が来てから新しい物を買う、つまり『もったいない』が美徳とされてきた。

この思想が抜けきっていないまま大量生産、大量消費の時代の波にもまれてしまった。

次々と新しい良い物が出ては買いを続けて物がどんどん増えていくが、古い物も寿命が

来ている訳ではなく『もったいない』の考え方が邪魔して捨てられなくなり、物がどんどん

増えてしまった。

どんどん増えていく物を収容する為に、より広い住居に引っ越すのだけれど、すぐに物が

増えて手狭になってしまう。

捨てればすっきりするのに捨てられない。

物を買わずにいれば済むことだがあまりにも寂しいではないか。

このジレンマを解消するには、やはり『捨てる』ことを肯定しなければならない。

 

『捨てる』で何を連想するか

 捨てるという言葉で、私が連想するのは「身軽」・「すっきり」・「新しい旅立ち」という良い

イメージもあるが、「もったいない」・「後悔」・「リサイクル」・「姥捨て」のように、ネガティブな

イメージもあり、結構複雑な心理状態だと思う。

「捨てる」事に対する解決策(つまり、捨てなくても済む)は、女性は『収納方法・収納場所を

工夫する』、男性は『より広い家、部屋に引っ越す』と考えているらしい。

この辺りに男女の考え方の違いがあるようだ。

確かに、雑誌の収納特集等で、いろいろな収納方法を紹介しているのは女性ばかりだ。

男性は、家=自分のお城を広くすれば解決と思っているようだが、広ければ良いというのが

甘い考えなのは、自分自身がそれで泣きを見ているので良く分かる。

私も、人生の4分の3過ぎてしまったので、この辺りで身辺整理、『捨てる』生活に踏み込んで

みますか。

以下次回

 

マンション大規模修繕工事のオガワリフォーム

工事部:栁澤